海外ビジネス

【日本vs海外】日本は人に貸し、海外は物件に貸す

こんにちは!トムです。

コロナ禍で仕事を失い、または大幅な減収となってしまった方が大勢います。

テレビのニュース・トピック等で盛んに見かけますが、大きな問題として取り上げられるのが住宅ローンの返済苦。

家を買った当初の給料では余裕をもたせたはずが、リストラや減給で予定の収入が得られなくなり預金を切り崩すはめに・・・

終いには家を売って更に残りの借金を払い続ける人の苦悩が今の時代の象徴として取り上げられます。

そういう状況を見るたびにローンの恐ろしさを痛感します。

 

恐ろしい日本の住宅ローンシステム

ところで、国が違えばローンのシステムもガラリと変わります。

たとえばアメリカの場合、もし毎月のローンが支払えなくなったらそのままです。

 

STAFF MARU
え!?残りの借金帳消しってことですか?
TOM
ま、極論言えばそうやね

 

アメリカを含む海外で不動産や車をローンで買ったり、またはそういう場面に出くわしたことがある人ならばピンと来ると思いますが、物件差し押さえが行われた瞬間にローン支払いの債務は消えます。

それでは各国のローンシステムを見てみましょう。

 

アメリカ

アメリカの住宅ローンの制度は通称「ノンリコースローン」。

英語ではこんなスペリング。

Non Recourse Loan

借入人が保有する特定の資産(責任財産)から生ずるキャッシュフローのみを原資に債務履行がなされる融資をいう。

 

ノンリコースとはつまり債務がその物件の範囲外へ及ばないという意味です。

つまり払えなくなったら債権者(貸している側)によって差し押さえら支払い義務そこでストップします。

債権者はその物件を売却するも良し、自分達の所有物として自由に使うのも良し。

ちなみに、アメリカでは自動車ローンもノンリコースで行われ、差し押さえられた大量の車が某所へごっそり格納されています。

アメリカの住宅ローンはリーマンショックの引き金となった住宅バブルにも繋がりましたが、返済能力の有無に関わらず住宅ローンが組めるので非常にハードルが低いのが特徴です。

 

STAFF MARU
アメリカって引っ越しが盛んだと聞きましたが、そういう理由もありそうですね
TOM
不動産の流通スピードは日本の比じゃないよ

 

イギリス

イギリスではアメリカと異なり変動金利です。

政府が持ち家を推進しており、1億円以下であれば住宅ローンを一部保障する制度があります。

ただし、元利均等返済方式で、銀行からの審査に合格する必要があります。

そして少なくとも3割は現金による頭金の支払いが必要で、アメリカよりローンのハードルが高めです。

イギリスのローンの特徴としてインタレスト・オンリーと呼ばれる利子だけを払い続けるやり方があります。

住宅価格は、リーマンショック以前は上昇し続けていました。

長期的に不動産の評価額があがり、キャピタルゲインにて元本を払うという前提のシステムが日本と大きく異なる点です。

 

タイ

さて、私も時々お邪魔するタイですが、実は固定資産税や相続税がありません。

日本人投資家に人気の理由がそこにあります。

タイはローン大国で持ち家率がなんと80%を超えています。

低所得者でも購入できるように国家住宅公社と呼ばれる政府機関が低金利ローンで住宅供給を行っています。

 

さいごに

さて、日本の社会において借金は罪という感覚が根強くありますが、海外ではローンを組めるという権利。

借金だけでも負い目なのに、もし払えないとなると落伍者としての烙印を押されてしまいます。

アメリカは家にお金を貸し、日本は人にお金を貸すと言われる所以ですね。

日本も経済を回すために住宅をはじめとするローンシステムを抜本的に変更する必要があるのではないでしょうか?

この記事が何らかのお役に立てたら幸いです。

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TOM

酒とゴルフとお遍路が大好きな僧侶TOM。国内外のビジネスオーナーとして日々邁進中。

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